報恩講(12月14日~16日)

ほうおんこう

 
 私達に、お念仏のみ教えをおすすめくださった親鸞聖人のご遺徳のほどを偲ぶための法要です。
 浄土真宗の報恩講の始まりは、親鸞聖人がお手紙の中に仰せのように、師法然上人のご命日に「法然上人の二十五日のお念仏」をお勤めになられたことが起こりと受け止められます。
 しかしながら、今日の報恩講のように、親鸞聖人のご命日にちなんでお勤めするようになったのは、第三代覚如上人の頃からで、上人は永仁二年(一二九四)の冬、報恩謝徳のためにと『報恩講式』を作られ、これ以来親鸞聖人のご命日にお勤めする法要を「報恩講」と呼ぶようになりました。
 一月九日より十六日まで御本山に於いて御正忌報恩講がお勤めになりますので、別院を始め一般寺院においてはそれまでに「おとりこし報恩講」を執り行うのです。
 門信徒の皆様も「おとりこし報恩講」を各家庭でご住職と一緒にお勤めし、お念仏のみ教えを喜び、家族一緒に味合わせて頂きましょう。

親鸞聖人のご生涯  
 
得度
親鸞聖人は、承安三年(1173)京都日野の里で誕生され、幼名を若松丸といいました。
幼くして両親に死別され、また源氏と平氏が相争う世情に世の無常を感じられて、すべての人々が救われる道を求めるために、わずか九歳の身で東山の青蓮院(しょうれんいん)において出家・得度されました。
 
 
修行
名前を範宴(はんねん)と改められた聖人は、比叡山(ひえいざん)に登り20年間の厳しい修行と勉学にはげまれましたが、修行をつめばつむほど、あさましい心のすがたが目立つばかりで、人間の苦悩の解決はできませんでした。
そこで、万人が救われる真実の道を求めて、29歳の時に山を降りられました。
 
 
法然上人との出遇い
悩みぬかれた聖人は、京都の六角堂にこもられ、そこで聖徳太子のお示しに導かれて吉水(よしみず)の法然上人(当時69歳)を訪ねられました。法然上人から「ただ念仏して弥陀(みだ)にたすけられまいらすべし」とお聞きし、この人ならたとえ地獄へ落ちても後悔しないと言い切って、生涯の師とされました。
 
越後配流
他力念仏の教えは、天災地変や源平の争いなどで世の無常と人生の不安を感じた民衆に広く信じられました。
しかし、そのために他の宗派の間から妬みや非難が強くなり、遂に承元元年(1207)念仏禁止の弾圧が加えられて、親鸞聖人は越後(新潟県)へ、法然上人は土佐(高知県)へ流罪の身となられました。
 
関東移住
聖人は(35歳)は、この流罪を契機として愚禿釈親鸞(ぐとくしゃくしんらん)と名のり、恵信尼(えしんに)さまと結婚して、ご一緒に民衆の中に深く入ってお念仏の教えを伝えられました。
流罪から五年を経過して、聖人は罪を赦されましたが、2年後42歳のころ、妻子をともなって関東の常陸(ひたち・茨城県)へむかわれました。
 
立教開宗
聖人は下妻・小島・稲田などに住んで、20年にわたってお念仏の教えを伝えられました。
聖人52歳のとき、稲田の草案で書き始められた『顕浄土真実教行証文類』は、浄土真宗の根本聖典として不滅の光を放ち、この元仁元年(1224)を立教開宗の年と定めています。
 
帰洛
聖人は、62.3歳頃、家族をつれて京都へ帰えられました。
京都では、幕府による念仏禁止が続き、表だった教化もできにくく、住居も定まらないまま、後の世の人々のためにひたすら著述にはげまれました。
わかりやすい和文にして『浄土和讃』『高僧和讃』『正像末和讃』『尊号真像銘文』などを著わされました。
 
晩年
聖人は帰洛の後も、関東のお同行に対しては、お手紙で念仏生活のありかたや教義を説かれました。またかわるがわる関東から訪ねてくるお同行には、親しく面接されました。
しかし、晩年にはわが子の善鸞(ぜんらん)を義絶するという悲しい出来事もありました。84歳の聖人にとって、まことに断腸の思いであったことでしょう。
※聖人ご生涯の絵図は、武永槙雄画伯の筆によります。(本願寺出版社より領布いたしております)

 

 
ご往生
弘長2年(1262)11月28日(新暦1月16日)善法院(ぜんほういん・現在の角坊別院・すみのぼうべついん)において、聖人はお念仏のうちにお浄土へ往生されました。
90年におよぶご生涯は、まさに苦難の道でありました。しかし、阿弥陀如来の本願を信じ念仏に生かされることによって、それがそのまま真実への白道であったのです。
法要
12月14日

晨朝 午前8時    ―

日中 午前10時    ―

逮夜 午後1時30分  ―

初夜 午後4時    ―

12月15日

晨朝 午前8時    ―

日中 午前10時    ―

逮夜 午後1時30分  ―

初夜 午後4時    ―

12月16日

晨朝 午前8時    ―

日中 午前10時    ―

逮夜 午後1時30分  ―

初夜 午後4時    ―

 
 
法話

 

日中・逮夜法要に引続  ―

 
 
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